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「全て対面」の面接を望む人は25.9%テレワーク経験者「全てWeb面接で問題ない」は48.4%Web面接の効率を認めつつも、職場と上司にはリアル志向

株式会社リクルートキャリア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:佐藤 学)は、全国の20~60代の就業者(※)948名に、Web面接について感じていることをアンケート調査いたしました。調査期間は2020年8月7日~10日です。以下、結果の概要をご報告いたします。 

※ 経営者、公務員、自営業、自由業、パート・アルバイトを除く

調査結果サマリー

1. 全体:

Web面接について、「対面で会う機会が欲しい」と思う人は66.2%で最多。一方、「全て対面が良い」と思う人は25.9%で最小。理由に関する質問において「思う」が7割を超えた上位2項目は、入社する前に、「自分の働く場所は直接確認しておきたい」(73.9%)、「上司には直接会っておきたい」(70.0%)。

多くの人が、入社前に職場を見たい、上司に会っておきたいという願望を持ちつつも、「全て対面がベスト」という人は4人に1人に留まる。

2. テレワーク経験の有無によるWeb面接への感じ方比較:

Web面接について、「テレワーク経験のあり・なし」で差が最も大きかったのは「対面やWebを自分の意向にあわせてもらえる」の17.0pt差(経験あり60.9%、経験なし43.9%)。2番目は「最終面接まで全てWebで問題ない」で、15.0pt差(経験あり48.4%、経験なし33.3%)。理由で差が最も大きいのは「Webの方が効率的」で、11.1pt差(経験あり58.9%、経験なし47.8%)。2番目は「Webでも直接会っても変わらない」で、10.6pt差(経験あり34.9%、経験なし24.3%)。

「テレワーク経験あり」の方が、Web面接に効率性を感じる人が多い傾向。しかし、Webと対面を同等と考える人は3割強に留まる。

3. Web面接に対する価値観とテレワーク経験による理由の比較:

「テレワーク経験あり」のうち、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人の上位2項目は、「Webの方が効率的」(73.2%)、「入社する前に自分の働く場所は直接確認しておきたい」(68.6%)。面接手段による差分の傾向に「テレワーク経験あり・なし」で違いがあった項目は、「Webの方が効率的」、「Webでは、自分をアピールしきれない、または、思っていることを伝えきれない」。

テレワーク経験によってWeb面接のメリット・デメリットを自覚する機会があり、Web派と対面派それぞれ志向は違いつつも、ギャップは縮んでいると考えられる。

4. 解説: 面接はWebで、職場と上司はリアルで。効率良く、深い対話を望みだした個人。

求職者の意向に合わせた、ハイブリッドでシームレスな面接プロセス変革が急務。(HR統括編集長 藤井 薫)

1. 全体

面接に「全て対面」を望む人は4人に1人。「対面で会う機会が欲しい」人は66.2%。

Web面接についてどのように感じているか聞いたところ、「対面で会う機会が欲しい」と思う人(そう思う計)は66.2%にのぼりました。一方、「全て対面が良い」と思う人は最も少ない25.9%。逆に、「全て対面が良い」とは思わない人(そう思わない計)は34.6%となりました。

Web面接について感じていることの理由を聞いたところ、「思う(そう思う計)」が7割を超えた上位2項目は、「入社する前に、自分の働く場所は直接確認しておきたい」(73.9%)、「入社する前に上司には直接会っておきたい」(70.0%)となりました。一方、「面接はWebの方が話しやすい」と思う人は29.9%、思わない人は32.8%、「面接は、Webでも直接会っても変わらない」と思う人は30.1%、思わない人は39.2%という結果でした。

「面接は対面がベスト」という考えは、全ての人に当てはまるものではないという結果が見られる一方、多くの人が、入社前に職場を見たい、上司・同僚に会っておきたいという願望を持っていました。

また、Web面接についても、約半数の人が効率的と感じつつも、「Webでは自分をアピールしきれない、または、思っていることを伝えきれない」と考える人も少なくない結果となりました。

2. テレワーク経験の有無によるWeb面接への感じ方比較

テレワーク経験者の6割は、「対面やWebを自分の意向にあわせてもらえる」。

Web面接の効率性を感じる人は6割弱ながら、「Webの方が話しやすい」、「対面の方が話しやすい」で分かれる。

前掲の質問項目について、新型コロナウイルス禍での緊急事態宣言下におけるテレワーク経験のあり・なしで分析をしました(分類方法の詳細はp.11を参照)

まず、「Web面接についてどのように感じているか」の質問において、最も多い回答は「今回テレワーク経験あり・なし」によって違いはなく、全体と同様「対面で会う機会が欲しい」(経験あり68.6%、経験なし63.4%)でした。 

しかし、10ポイント以上の差がある回答が2つありました。最も差が大きいのは、「対面やWebを自分の意向にあわせてもらえる」で、テレワーク経験なしの人が43.9%に対し、テレワーク経験ありの人は60.9%。17.0ポイント高い結果となっています。次に差が大きいのは、「最終面接まで全てWebで問題ない」で、テレワーク経験なしの人が33.3%に対し、テレワーク経験ありの人は48.4%。15.0ポイント差でした。

続いて、「Web面接について感じていることの理由」の質問において上位の回答は、「入社する前に、自分の働く場所は直接確認しておきたい」、「入社する前に、上司には直接会っておきたい」と、全体の結果と同様「今回テレワーク経験あり・なし」によって違いはありませんでした。

一方、10ポイント以上の差がある回答が2つありました。最も差が大きいのは、「面接はWebの方が効率的」で、テレワーク経験なしの人が47.8%に対し、テレワーク経験ありの人は58.9%。11.1ポイント差でした。次に差が大きいのは、「面接は、Webでも直接会っても変わらない」で、テレワーク経験なしの人が24.3%に対し、テレワーク経験ありの人は34.9%。10.6ポイント差となりました。

「面接はWebの方が話しやすい」と「面接は対面の方が話しやすい」の相反する2項目を見ると、「面接はWebの方が話しやすい」ではテレワーク経験ありの人は33.6%でテレワーク経験なしの人よりも8.6ポイント高く、一方、「面接は対面の方が話しやすい」ではテレワーク経験ありの人は53.2%でテレワーク経験なしの人よりも8.9ポイント高くなっています。人によって、テレワークの経験がWeb面接での話しやすさへの気付きと「やはり対面の方が話しやすい」という気付きに分かれた結果が見られます。

3. Web面接に対する価値観とテレワーク経験による理由の比較

「対面で会う機会が欲しい」人と「最終面接までWebで問題ない」人に傾向の違いあり。

テレワーク経験の差は、Web面接の価値実感や自己表現のハードルに影響か。

前掲の質問項目から面接手段に違いがある2つを抜粋し、テレワーク経験のあり・なしとともに分析をしました。面接手段は「最終面接まで全てWebで問題ない」と「対面で会う機会が欲しい」の2つです。

■テレワーク経験あり

まず、テレワーク経験ありの人のうち、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人の上位は、「面接はWebの方が効率的」(73.2%)、「入社する前に自分の働く場所は直接確認しておきたい」(68.6%)でした。

また、「対面で会う機会が欲しい」と考える人と比べて高い傾向だった項目は3つありました。「面接は、Webでも直接会っても変わらない」(29.0ポイント差、59.1%)、「面接はWebの方が話しやすい」(17.3ポイント差、50.9%)」「面接はWebの方が効率的」(12.3ポイント差、73.2%)です。

一方、テレワーク経験ありの人のうち、「対面で会う機会が欲しい」と考える人の上位は、「入社する前に上司には直接会っておきたい」(78.8%)、「入社する前に自分の働く場所は直接確認しておきたい」(78.5%)でした。

また、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人より、3つの項目で割合が高い傾向にありました。「Webでは自分をアピールしきれない、または、思っていることを伝えきれない」(13.5ポイント差、62.2%)、「入社する前に上司には直接会っておきたい」(12.9ポイント差、78.8%)、「面接は対面の方が話しやすい」(11.7ポイント差、62.2%)の3つです。

■テレワーク経験なし

続いて、テレワーク経験なしの人の結果を見ると、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人と「対面で会う機会が欲しい」と考える人には、10項目中8項目で10ポイント以上の差がありました。また、前述のテレワーク経験ありの人より、それぞれの差の開きが大きくなっています。

テレワーク経験なしの人のうち、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人の上位は、「面接はWebの方が効率的」(77.0%)、「入社する前に自分の働く場所は直接確認しておきたい」(75.0%)でした。

また、「対面で会う機会が欲しい」と考える人より、3つの項目で割合が高い傾向にありました。「面接は、Webでも直接会っても変わらない」(40.7ポイント差、56.6%)、「面接はWebの方が効率的」(33.4ポイント差、77.0%)、「面接はWebの方が話しやすい」(24.9ポイント差、46.7%)です。

一方、テレワーク経験なしの人のうち、「対面で会う機会が欲しい」と考える人の上位は、「入社する前に自分の働く場所は直接確認しておきたい」(83.4%)、「入社する前に上司には直接会っておきたい」(81.3%)でした。

また、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人より、5つの項目で割合が高い傾向にありました。「Webでは自分をアピールしきれない、または、思っていることを伝えきれない」(29.0ポイント差、61.9%)、「面接は対面の方が話しやすい」(24.9ポイント差、57.1%)、「入社する前に上司には直接会っておきたい」(22.8ポイント差、81.3%)、「入社する前に経営者には直接会っておきたい」(19.5ポイント差、61.6%)、「入社する前に同僚には直接会っておきたい」(14.9ポイント差、61.6%)の5つとなっています。

ここまで結果からは、テレワーク経験あり・なしの違いよりも、好むコミュニケーション手段や志向の違いによって違いが生まれているようにも見てとれます。

しかし、改めてテレワーク経験あり・なしの結果を並べて見てみると、テレワーク経験なしの方が各項目の差の開きが大きくなっていることなど、テレワークあり・なしの違いで傾向がありました。

テレワーク経験なしの方が、差の開きが大きな項目はが2つ。「面接はWebの方が効率的」(経験あり12.3ポイント差、経験なし33.4ポイント差)、「Webでは自分をアピールしきれない、または、思っていることを伝えきれない」(経験あり13.5ポイント差、経験なし29.0ポイント差)です。このことから、テレワーク経験なしでは、個々人のWeb面接に対するイメージによって、「Web派」と「対面派」に分かれると見てとれます。

一方、テレワーク経験ありでは、「Web中心で構わない」と思う人がいる一方、かえって「対面の重要性を実感した」人もいることが見てとれます。Web中心で良い人でも、「職場と上司はリアルの場で確認したい」という意向は、テレワーク未経験のWeb派よりも高くなっています。対面派の人もWeb面接の効率性を認める部分がある等、テレワーク経験によってWeb面接のメリット・デメリットを自覚する機会があり、Web派と対面派、それぞれ志向は違いつつもギャップは縮んでいると考えられます。

このことから、たとえ緊急事態宣言下の期間のみだったとしても、テレワークを経験し、Web上で会議や商談を実践したことがある方が、Web面接の価値(効率性)を感じ、かつ、Webでの自己表現のハードルが下がる傾向にあるのではないかと推察します。

4. 解説(HR統括編集長 藤井 薫):

面接はWebで、職場と上司はリアルで。効率良く、深い対話へ。

企業は、求職者の意向に合わせたハイブリッドでシームレスな面接プロセス変革が急務。

「対面で会う機会が欲しい」けれど、「全て対面が良い」わけではない。

「職場も上司も一度は会いたいけど」「全てのプロセスは対面でなくていい」。

「Web面接」についての働く個人の回答結果からは、コロナ禍で顕在化した個人の本音が見えてきました。注目すべきは、最多回答が「対面で会う機会が欲しい」(66.2%)であった一方で、「全て対面が良い」と「思う」人は、わずか25.9%、4人に1人しかいなかったことです。そこには、コロナ禍での感染症拡大の環境下で、「極力対面接触を回避し、安心安全に、かつ効率的に転職活動を行いたい」。しかし、「入社前に一度は、上司や職場にリアルに対面したい」という、慎重かつ切実な深層心理が見え隠れします。

また、緊急事態宣言下におけるテレワーク経験者で、「最終面接まで全てWebで問題ない」と考える人の回答からは、「Web面接」のメリットと、「対面面接」の課題も見えてきました。「面接はWebの方が効率的」「面接はWebの方が話しやすい」「面接は、Webでも直接会っても変わらない」・・・。これまで、リアルの面接が当たり前だった面接プロセスは、テレワーク経験者の拡大に伴って、改めて、その効率性と開放性と実効性を問われていくと思います。

いずれにしても、テレワーク経験の有無に関わらず、「対面やWebを自分の意向にあわせてもらえる」が、求職者の切実な願いではないでしょうか。

クルマ選びも、部屋探しも、恋人選びも・・・。今や、多くの選択シーンがWebと対面のハイブリッドなプロセスに移行しつつあります。転職プロセス・求人プロセスも、同様の再構築が進みつつあります。しかも、人事面接から上司面談、職場見学までを、スムーズに継ぎ目ない求職者体験に昇華できるかが問われます。「より効率良く、深い対話」へ。企業は、求職者の意向に合わせたハイブリッドでシームレスな面接プロセス変革が急務です。

藤井 薫(ふじい・かおる)

株式会社リクルートキャリア

HR*統括編集長

プロフィール(略歴) 1988年、リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。以来、人と組織、テクノロジーと事業、今と未来の編集に従事。『B-ing』、『TECH B-ing』、『Digital B-ing(現リクナビNEXT)』、『Works』、『Tech総研』の編集、商品企画を担当。TECH B-ing編集長、Tech総研編集長、アントレ編集長・ゼネラルマネジヤーを歴任。 2016年、リクナビNEXT編集長に就任(現職)、2019年にはHR統括編集長を兼任(現職)。

*HR=Human Resources(人的資源・人材)

■調査概要

実施期間: 2020年8月7日(金)~2020年8月10日(月)

調査対象:会社員(経営者、公務員、自営業、自由業、パート・アルバイトを除く)

回答数 :948 人

調査方式:インターネット調査

テレワーク経験あり・なしの分類

以下の質問について、「経験あり」は選択肢(1)~(4)を、「経験なし」は(5)を集計し、分類

質問 :緊急事態宣言解除後(5月25日以降)テレワークの割合について変化はありましたか?(単一回答)

選択肢:(1)元々自由にテレワークができたため変わらない/(2)自己の判断で自由にテレワークできるようになった/(3)「週●日は出勤」など会社の基準で出勤割合が決まった/(4)テレワークから通常出勤に戻った/(5)緊急事態宣言中もテレワークができておらず、通常出勤をしている/(6)その他

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